黒の烏【完】

9)



暗闇の中で……


『あんたは、ホントに馬鹿なんだから』 


そう言った美里の声を、聞いた様に思った。


瞼を、開けようと思うけど、瞼が、開かない。

そんな時を過ごしたように思う。


うっすらと瞼を開けると、影が見える……と言う感じだった。


私はあれからどうしたんだっけ?


そう考え様とする私の耳に、『熱が出てるから』と美里の声が聞こえてきた。

美里は生きている。

そう思ったのは、美里に拾われた時と、同じ感覚だったからだ。

あの時も、何度も私に声をかけてくれていた。

それが心地好いと思ったんだ。

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