天上天下唯我独尊【完】

10)



私は、貴島組から少し離れた場所で、空車のタクシーを見つけた。

片手を上げると、タクシーは私の目の前で停まったから、それに乗り込む。

美里が、隠れ家にしている18階建てマンションの住所を、運転手に告げた。

無駄に探し回るより、美里に力を貸してもらう方が早いと思った。

それに、烏の考えが分からない以上、煌蓮総本部に戻る気持ちもなかった。


「お客さん、着きました」


そう言われて、ポケットの中から、1万円札を出し、運転手に渡した。

『釣りは、いらない』と言って、タクシーを降りた。

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