唯一無二【完】

1)



いつもの日常。


烏の腕の中で、眠りについた私は、烏より早く目覚める。

46歳の烏の寝顔は、出逢った頃と変わらない。

伏せられた瞼に長い睫毛。

鼻筋が通っていて、薄い唇。

肌は、きめ細かくて、整った顔をしている……烏。

年齢と共に、大人としての男の魅力が出ている。

そんな事を思いながら、まだ眠る烏の腕の中から、そっと抜け出した。


フラッと立ちくらみがして、瞼を閉じた。


最近よく立ちくらみがする。

熱がある訳でもないし、食欲だって落ちてないはず……?

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