唯一無二【完】

8)



秋晴れの暖かい日に、私は、久しぶりに、美里にテレビ電話をした。


『あんたさ、すんごく冷たいんじゃないの?』


テレビ電話から、聞こえてくるのは、美里の声。


『まぁ、昔からあんたは、アタシに冷たいのは、分かっているけど』


美里は、相変わらず、綺麗なお姉さんだと思う。


「源さんのお墓参りに、初めて行って来た」


『ほら、やっぱり冷たいじゃないの?

まぁ、そう言っているアタシは、まだ1度も行けてないのよ』


「美里の方が、冷たいと思う」


行けない理由は、それなりに理解している。

だけど、なんとなく言ってみた。

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