だから私は貴方に騙される 上

私の周りのこと /急接近な夜





やっぱり人間、我慢は良くありませんね。

「はぁ……スッキリしたー」

ホテルのロビーの横にあったトイレに慌てて駆け込んだ私。
お酒と寒さのせいか急におしっこしたくなってしまいました。

「………しかし、ホテルに泊まるのを背中押してくれたのがまさか尿意だなんて」

色気もへったくれもないホテルの行き方。

しかも黒須さんに挙手してホテルに慌てて来たし。

まぁ色気がなくて良かった良かった。

手を洗って、おトイレから出たら黒須さんが受付でホテルの人と話してました。

手を拭きながら慌てて黒須さんの横に行きました。

そうしたら、黒須さんが申し訳なさげに私を見ました。

「部屋、取れたんだけどラス1で」

「良かったですね」

「………ベッド2人で一つなんだ、いいかな」

「え?」

黒須さんが申し訳なさそうに「臭くないようにしっかり身体を洗うのでよろしく」と言ってきました。

いやいや、黒須さんは臭くないですよ!
むしろいい匂い!私大好き!

…………じゃなくて!

「一緒のベッドってことですか⁉︎」

「うん、電車止まった関係で皆んな駆け込んだみたい。残ったのがそれだけだったみたいだよ、いやぁおっさん同士でくっついて寝るんじゃなくて女の子で良かったよー」

「……まぁ確かに……」

絵面としてはパンチありますね………。

いや、そうじゃなくて!

ホテルに2人の男女が同じお布団で一夜を共にする。

この一文だけで何だかアバンチュールな感じ!

まぁ黒須さんの相手が私だから半減されてる感はあるけれど。



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