だから私は貴方に騙される 上

あり得ない出会い /初めての×××

あのお弁当のお約束から数週間。

「よしよし、今日の残りのカレーを……」

真四角の大きなタッパーにゴロゴロのジャガイモとニンジンを一杯詰めたカレーを冷蔵庫に。

お米はすでに別のタッパーの中に入れて冷凍庫にあるし。

お昼に自分でチンしてもらえばいいもんね。

黒須さんはゆっくりとお風呂に入るのが3日ぶりとかで今、のんびりマッタリ湯船に浸かっています。

時々気持ち良さそうな鼻唄が聞こえてきます。

「………本当に気持ち良さそうですねぇ、黒須さん」

洗濯カゴに入った黒須さんの服たちを洗濯機の中へ。

鼻唄の曲がとっても庶民的なものだからふと忘れてしまうけど、黒須さんって。

お金持ちのボンボンなんだよねぇ。
その証拠に脱いだ服は表にして、袖もしっかり伸ばして畳まれてます。

端々から育ちの良さが伺えますね。

だけど、それを鼻に掛ける様子もないしむしろ、お金持ちな感じ全くないし。

服とかもメチャクチャシンプルにうにクロだし。よく有印とかのサイトみてるしね。
まぁ出勤に使ってるメチャクチャ大きいリュックはブランドみたいだけど。

「黒須さん、バスタオル広げときますねー」

「わー助かるわぁ、ありがとう」

黒須さんがお風呂から上がるザバって音がした。
磨りガラス越しに逞しい肌色のシルエットが見えます。

……………

一瞬、肌色の中に黒いのが見えたような………いやいや、そりゃそうか、大人だもの。


まぁそれは見て見ぬ振りしましょう。



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