Honey×Trap

第二話 /なんかもう、どうでもよくて



季節は夏。

自由と開放感に満ち溢れる夏休み。
無論、そんな概念受験生には通用しないんだろうけど。

当たり前にそんなものに属してないあたしは、その自由も開放感も手にしてるっていうのに、


「だぁーっ!暑い!!」


灼熱地獄の中、毎日バイトに勤しんでる。


「ごめん志乃ちゃん。明日には業者の人来てくれるってからさ。」

「オーナーの所為じゃないんで、謝らないで下さい。仕方ないですよ。」


……こんな、ボロスタジオなんだら。


「今年はギリいけるかなって思ってたんだけどねぇ。中の機械系にお金掛けてたら、そこまで気も回らなくて。」


回らないのは、気じゃなくてお金でしょ。


こんな利益総無視の体制で、マネジメント能力なんて持ち合わせてないだろうオーナーの下に働いてる。

本当にあたしなんか雇ってて大丈夫なんだろうか、なんて何度思ったかわかんない。

だからと言って、急に辞めさせられても困るけど。

  • しおりをはさむ
  • 4
  • 1
/ 93ページ
このページを編集する