HEAVEN'S KISS Ⅰ【完】

CrossKiss /美緒side


『今どこ?』


携帯から、亜由の声が聞こえた。


「3階の踊り場」

『ねぇ、あの話どーする?』

「……」


―…


屋上のドアが閉まった後、


鳴り響いていた着信音が消え優しい声が聞こえてきた。


相手はきっと、試合中昴に駆け寄っていったあの子。


フワフワした髪を愛おしそうに撫でる昴の手を見ていたくなくて…


あの時、あたしはあの場から逃げ出した。


―…


『美緒?』

「…行く」

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