HEAVEN'S KISS Ⅰ【完】

WishKiss /昴side


次の日の放課後、オレは美緒を連れて久々に実家に戻った。


彼女を連れてくって言ってあったので、


「ただいまー」


玄関を開けると、


「「「おかえりなさい!!」」」


家族総出で、オレ達は迎えられた。


満面の笑みを浮かべた親父とお袋と弟の俊が、


「はじめまして、東条美緒です」


優雅な動作でお辞儀をする美緒の顔を見た途端、


「「「……」」」


凍りついたように固まった。


俊なんて、ポーッとなっている。


「…俊…お兄様のだからな?」


釘を刺すオレにハッと我に返った俊は、


「ど、どうぞ中へ!!」


完全に声を裏返して、スリッパを美緒に勧めた。


「美緒ちゃん、上がって」


お袋もすっかり舞い上がっていて、美緒に高速で手招きしている。


「はい、お邪魔します」


そんなお袋にニッコリと微笑んだ美緒は、


それからオレを見上げてはにかんだように微笑(わら)った。

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