HEAVEN'S KISS Ⅰ【完】

BreakKiss /美緒side


大嫌いな学年集会の日。


あたしは体育館の壁にもたれて俯いていた。


愛想笑いを返さないで済むように。


そして、


「も~やだ~!」


彼に触れる、あたし以外の指を見ないように…


だけど声が聞こえてくる。


「昴~?こっち向いてよォ」


名前を呼ぶ甘ったるい声。


媚びたような笑い声。


あたしは思わず、耳を塞ぎたい衝動に駆られた。



ここから出よう。


見ないように、聞かないように。



そう思い1歩踏み出しかけたけど、足元がフラついてそのまま倒れてしまいそうになった。


目の奥がチカチカして体が揺れる。

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