HEAVEN'S KISS Ⅰ【完】

「認めてねぇけどな」


聞こえてきたその言葉に、ただの幼馴染としてではない想いを確信したオレは、


「…美緒のこと…好きなのか…?」


呟くように問いかけると、藤崎は低い声のまま、



「アイツはオレの大事な女だ」



ハッキリとそう言った。


「美緒より大事なものなんてない」

「…ッ!」


殴られたような衝撃を感じた。


真っ白になった頭で返す言葉を必死に探していると、


「あれ?昴―?」


廊下の向こうから、女の声が聞こえてきた。


それにチラッと視線を向けた後、


グイッ


藤崎は、オレのシャツの胸倉を掴んで言った。


「…いいか。オレは認めない」


そして乱暴に手を離すと、振り返らず歩いていった。

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