HEAVEN'S KISS Ⅰ【完】

MonochromeKiss /真奈美side


オレンジ色の夕陽が、ビルの谷間に静かに落ちていく。


あたしは駅に向かう為、歩道橋を上がった。


すれ違う人をよけた時。


手摺りに寄りかかり、ボンヤリと車道を見下ろしている彼に気がついた。


顔を見るのは…10日振り。


最後に会ったのは、あたしを迎えに来てくれたあの夜。


あんな時間に我儘言ってしまってかなり気まずかったけれど、


偶然でも会えた喜びを隠せず、あたしは顔を綻(ほころ)ばせながら近寄っていった。

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