HEAVEN'S KISS Ⅰ【完】

BelovedKiss /慧side


パタン パタパタ…


玄関のドアが閉まる音がして、軽い足音が聞こえてきた。


「おかえり」


ソファから振り返って声を掛ける。


オレをその大きな瞳に捉えた途端、顔を綻(ほころ)ばせ、後ろからギュッと抱きついてきた。


「…コーヒー零れる」


手にしたカップをテーブルに置くと、そんな美緒の頭を撫でた。


「ガキかお前は」

「慧だ」

「なんだよそれ」


おかしな言葉に苦笑が漏れる。

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