LOVE&BEAT

PAIN /巧希beats

部屋のドアを開けると、志乃がハッとしたように振り向いた。



手に、携帯を握りしめている。



「電話?出てようか?」



「ううん、いいの…」



そんなやり取りをした後、席に座らず、グラスだけを持って窓辺に立った。



ここからの景色が好きだったのに、今夜は全てが色褪せて見える。



まだ明かりがついているオフィスビルも。



ライトアップされた東京タワーも。



星の見えない夜空も、何もかも…



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