LOVE&BEAT





伸びてくる長い指が唇に触れ、
期待にそっと目を閉じる。



だけど、



「…んっ」



彼がくれたのは額に優しい温もりと、
そして甘い味。



そんなんじゃ足りない―…



言いたくても口に出せない言葉を、
いつものように飲み込み、



「いってきます」



キャンディを口の中でコロッと転がしてみせ、
笑って車を降りた。



ドアが閉まる前に、



「いい曲だね」



忘れてたようにそう言うと、



「サンキュ」



彼はまた、目を細めた―…









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