LOVE&BEAT

FAKE /玲beats


「お疲れ、玲!」


「お疲れ様でした」


本日2本目の撮影が終わり、この後もう1つ入ってる仕事の為にスタジオを足早に出ようとした時。


周りに大勢いるスタッフに紛れることなく、壁に凭れてオレを見ている強い視線に気付き足を止めた。


「話がある」


そう言ってサングラスを外すと、苛立ちを抑えているような目がのぞいた。


急かしてくるマネージャーに交渉して5分だけ許されたオレ達は、片付けの邪魔にならないようスタジオの隅へ移動した。


巧希さん達は、一昨日から大阪だったはず。


おそらく、帰りに直でここに来たんだろう。


いつもは何も持たない巧希さんの足元に、小さめのカバンが置いてあった。

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