LOVE&BEAT

FAKE /巧希beats


祥子が淡々と話すこれまでのいきさつを聞きながら、信じられねえ気持ちでいっぱいだった。


「あたしが憎んでいたのは、ママだけじゃない」


「……」


「もっと夢中にさせてから捨てようと思ってた。ずっとそのタイミングを窺ってたの」


そう言ってニッコリと微笑む祥子は、まるで知らない女のようだった。


だけど…


今日、カフェで見た辛そうな表情。


震える指先。涙。


そして、小さく呟いた“ごめんなさい”の言葉。


オレは騙されねえよ。


強気な振りしているだけの、偽物の笑顔なんかに。

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