ホワイトデーには甘酸っぱいキスを 【完】

バレンタイン編 /月曜日








月曜日、学校に行くと、落合さんは机にずっと突っ伏していた。




眠い眠いとぼやきながら、授業中もひたすら寝ていた。




どうせ佐伯の事でも考えて、寝れなかったんだろ。



ほんと、佐伯の事好きだよな。


ちょっと嫉妬するわ。

キスまでしたのに。

まあ、口じゃないけどな。






「ほんと、眠そうだね。落合さん。」


「・・・大丈夫だよ。」



佐伯に聞かれて、ぼんやりと答える落合さん。






「愛菜、顔赤いよー。もしかして佐伯くんの事を考えて寝れなかったのー?」




宇野さん、丸聞こえだって。


落合さんの耳元で言ったつもりなんだろうけど、めっちゃ聞こえるから。

佐伯は違う奴と話ししてて気付いてないみたいだけど。



てか、やっぱ佐伯の事考えて寝れなかったんだ。



ほんと、むかつくぐらい佐伯の事ばっかり考えてるよな。


ちらっと落合さんを見ると目が合った。



俺はすぐに晒した。





金曜日、あんなに迫ったのに、落合さんは何とも思ってないんだと思ってむっとする。




それほど、佐伯が好きだって事だよな。

俺の入る隙なんてないくらい。




俺はスマホを取り出してぼんやりと画面を見つめる。





宇野さんが食べているメロンパンの香りと共に、落合さんが食べるみかんの香りがする。


そういえば最近よくみかん食べてるよな。





「愛菜は冬になると、いつもみかん食べてるよねー!」


「みかん好きだもん。」


「てか、みかんだけじゃなくて、柑橘系全般好きだよね!」





柑橘系と言われて、少し反応してしまった。



俺の付けてる香水の香りはシトラスで、柑橘系の香りだから。

もともとシトラスの香水よりも、もう少し甘いの付けたかったんだけど、これしか家になくて入学式の時に仕方なく付けた香水だったんだよな。



そしたら落合さん、良い匂いだって言ってくれてさ。



結構嬉しかったもんな。



自分の付けてる香水の匂い褒められるのって良いもんなんだな。






落合さんに目をやるとまた目が合った。



何かを考えながら、突然後ろを向いた落合さん。



ああ、俺が落合さんを見てるんじゃなくて、落合さんの後ろにいる誰かを見てるんだと思ったのか。



ほんと、可愛いよな。




間違いなく俺は、落合さんを見てるんだよ。




後ろを向いていた落合さんの顔が戻ってきて、俺はふっと笑った。




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