ホワイトデーには甘酸っぱいキスを 【完】

番外編 /テスト勉強






「落合さんって、本当にバカなんだね。」


「うるさい。殴るよ。」





ギロリと睨んでくる落合さん。



いや、だってさ、本当にバカだよ。





何度も説明してるのに、全然理解してくれない。






「だからさ、この面積を出すには三平方の定理を使うんだよ。」


「うん。それは、分かるんだよ。」


「じゃあこれ、解いてみてよ。」




うーんと頭を抱えて考え出す落合さん。

その姿は、ちょっと可愛い。


必死に図形と睨めっこしてるし。



睨めっこしたって答えはでないよ、落合さん。






机に頬杖をついて、落合さんを見つめる。




落合さん、この状況理解してんのかな。




ここ、俺ん家で、しかも俺の部屋。


親は仕事でいないから、2人きり。




2人きりだよ?



付き合って2週間足らずの男と女が、2人きりなんだよ?




何かあってもおかしくないだろ。








「ねぇ、次はどうしたら良いの?」





落合さんの声にハッとする。



ああ、今は勉強中だったな。



落合さんは特に気にしてないのかもしれないけど、俺は勉強に全然集中出来ないよ。






「まず、高さを求めないと。」


「ああ、そっか。高さね。高さ・・・。」





落合さんは高さ高さとブツブツ呟いきながら三角形の図形を見つめている。


分かんないのかよ!


同じ説明、これで3回目だよ!!!





「落合さんさ、ちゃんと先生の授業聞いてるの?」





俺は三角形の図形に線を引いて、分かりやすいように記号を書き足していく。





「落合さん、聞いて・・・え?」





図形から目を離して落合さんを見るとなぜか顔を真っ赤にして俯いている。



え?何で?


俺変な事言ったっけ?




「どうしたの?」


「な、何でもない!」





何でもないって顔してないじゃん!!






「で?どうやるの?」





落合さんは俺から問題集を奪い取る。



いや、もう三平方の定理とか三角形の高さとかどうでもいいよ。




そんなことより、何で顔赤いの?





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