―KINGDOM―

プロローグ


緑あふれる広大な敷地を誇る私立国広高等学校。

校門をくぐっても、校舎は遠くに見える。広場などと呼ばれている庭は手入れが行き届き、花壇に庭木、並木が整備されている。

土のグラウンド、芝のグラウンド、陸上のトラック、テニスコートにホール兼体育館。
どの運動部に所属しても文句のつけようがない施設がそろっている。

全国屈指のスポーツ強豪校だ。
でも、それはスポーツ科に属する生徒の話。

この高校には普通科もある。
スポーツ科とは完全に校舎が分かれており、行事も授業のカリキュラムも全く別で、入学から卒業までかかわり合うことはほぼない。

普通科といえど、進学校であり、平均よりも成績は優秀だ。しかし、成績さえあれば、校則は緩い。自由だと言ってもいい。

制服も一応あるが、着ても着なくてもいい。

髪を染めても、パーマをかけても、化粧をしてもいい。

素行が多少悪くても問題にはならない。政界、財界、警察、検察のあらゆるトップの子息が通う。

でも、そんな親の職業など校内では何の意味もない。

成績。

何を置いても成績だ。

けれど、それももはや関係ないのかもしれない。


この学校には王がいる。


国広高校の王駕十獅朗。王駕いる国広。


それは王国。

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