学年1位の彼。【完結】

学年1位の彼 /憧れ





学年一位っていうのはあたしみたいな阿呆からみたら、それはもう後光がさしてるくらいで。

神様みたいな存在なんだ。


その地位につけるなんて、天地がひっくり返っても有り得ない。


そしてそれは、全ての人が憧れてやまない存在だとも思う。


だからこそあたしは、
優しくて可愛くていい人なんだと憧れを抱いていた。



だからつまり。

恋愛小説やら少女漫画やらで定番の、

“実は無口で冷たくてその上不良でした”

なんてオチ、想像すらしていなかった。






空は急速に明るさを取り戻し、風は心地好く空を舞う。

だんだんと芽を見せ始めた色とりどりの花たちが、春の近づきを伝えた。



「中間の結果みたー?」

「見たっ!俺順位上がってた!」

「俺なんて名前乗ってたし~!」


うんおめでとう、皆。


あたし、佐倉杏珠(さくらあんじゅ)は、教室の隅でクラス中の会話を聞きながら、目の前の紙切れを笑った。




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