学年1位の彼。【完結】

学年1位の彼 /変化した思い





「うあー…」

「奇声を発するな」

「だってわかんないんだもん」

「……はぁ。どこが?」


人があまりこない、静かな図書室。

その隅の机で、礼央は溜め息を零す。



礼央は意外と律儀な人間で、全教科を教えてくれるらしい。




「全部」

「……さっき説明しただろ」

されましたけれどね。

忘れちゃったんだよ。


口を尖らせて礼央の顔色を伺うと、また大きな溜息を零しながらも説明を始める。



……なんかやっぱり礼央は、見た目よりはいい人だ。


思った程睨んだり、乱暴な言葉遣いをするわけでもなく、嫌そうな顔をしながらもちゃんと教えてくれている。

そして、わかりやすい。



「…お前、ちゃんと聞いてんの?」

「あ、全然聞いてなかった」

「……もう教えなくていい?」

「い、いや無理!ごめんなさい!」


まあ、この呆れた表情と溜め息は、よくされるようになったけれど。



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