45度の華





静かに部屋を出ると
桜介さんの話し声が廊下まで聞こえた。




そしてすぐ玄関のドアが開く音がした。




しばらく時間を開け、玄関へ向かう。


すると小物を飾ってあった棚に
メモと小切手があった。





【今までありがとう】




自分で選んだ道なのに
手紙で終わるあっけない日々だったのね。



小切手がすぐ出てきたのも
最初から用意されてたってことでしょう?




こんな紙切れで
全てが消える。




小切手は受け取らず、そのまま置いて行った。


玄関を出るとき、
少しためらいがあった。


でもそんなの邪道だった。


振り返って見える景色。


『ただいま』

『おかえり』


そんな2人の姿が目に浮かんで溢れた。


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