45度の華





部屋の中は思っていたのより何倍も広かった。


私にくれた個室も
私の家の広さよりも広かった。



「想像してた景色だった?」


窓の外を見る桜介さん。
私も外を見た。


東京の夜景が一望できる。



「…なんか、少し違いました」

「はははっ」

まるでこの景色を独り占めしてるみたい。
とても綺麗で素敵だ。

なのにこころは満たされない。



「…とっても綺麗なのに、とっても切ない」

「…え?」

思わず出た言葉。


シンとしてしまって
慌てて

「私には万華鏡くらいが丁度いいのかも」

と笑った。




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