アナタの羽ばたきが世界を救う。

アナタの羽ばたきは世界を救う。序章 /バタフライエフェクト

日系人のロバート・ディアスがタイムスリップに選ばれた18回目のafter thet 96年、運命は変わりだす

ロバートが過去に戻った回数は計15回

研究家で話し合った結果、例のピュロスが搭載された早期警戒管制機のパイロットを暗殺する任務で過去へ向かった

1度目、離陸する早期警戒管制機のコックピットを狙撃
しかし弾の侵入角度が悪く外れる

2度目、狙撃位置を変えるも、飛び出した鳥に当たり失敗

3度目、タイミングを変える、しかし突風により失敗

4、5、6、7度目、早期警戒管制機が離陸するまでの、ありとあらゆる情報を調べる

8度目、データを基に狙撃位置を変える
しかしライフルのトラブルで失敗

9度目、狙撃位置に行くと、風向きが変わってる事に気づき、過去8回のデータを見る

そこでロバートはある事に気づき、その事をデータして未来に残している

「バタフライ効果だ」


バタフライ効果は、よくブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすなど、最初はどんなに小さい動きでも、それが原因になれば結果が変わってしまう事で説明される

つまりロバートは、過去の8回の狙撃の失敗例をどんなに対策しても、自分の動きが変われば、経過が変わり、結果が変わると言ったのだ

狙撃を成功させるには、何度も挑戦するしかない……と思われた時だった

結果である「狙撃の失敗」=「パイロットの生存」は変わってない
ならば、なぜ経過が違うのに結果は変わらないか
簡単な事だ
原因違うからだ

他の要因は変わっても結果が変わらないのは、関係無いから、ならばこの狙撃を失敗にしている原因さえ解れば

14回目、ロバートはようやくその原因を見つける

鳥だ
鳥だけ、毎回同じタイミング、同じ方向飛んでいる
それだけが変わっていない

15回目、ロバートは鳥が居るであろう場所に、罠を仕掛けたのち、狙撃を決行

その弾は、パイロットの眉間を撃ち抜いた


つまり狙撃で暗殺出来ないのは、鳥がそこで飛ぶからという直接的には関係がないと思われる原因が存在した

ならば戦争を止めるには、戦争に直接関係がない原因が存在していて、それを取り除かなければならないと仮定出来た

ロバートの経験はデータとして残った
戦争を止める事が出来るかもしれないと言う希望
しかしそれは同時に絶望
これから天文学的な確立を潰していく

皆、自分が過去に行く事で、つまり自分の世界から離れ、命を使えば、戦争が起こらない世界を作る事が出来ると信じ、自分が向かった過去の未来は、人類は滅亡しない世界で生きる事が出来ると言う希望があった

ところがその確率は?
自分が過去に行き、自分の大切な人と、自分の世界と決別する必要があるのか?と疑問を持つ者も居た
別の世界の自分が託したデータを、その意思を止めてはならないと言う者もいた

after thet 96年を人類がむかえる度に、その論争から始まる事が多かったが、結果としては誰かが過去へ向かい、次のafter thet 96年に希望を託した
なぜなら研究者達は気づいた
その為のAIだったのだ
ピュロスは「割りに合わない勝利を回避する為のAI」
ピュロスを使えば、バタフライ効果を計算し、不変の過去を探す事が出来たのだ

ピュロスの提示する不変な過去を変えれば、世界は救われるかもしれない

そして269回目のafter thet 96年を向かえた

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