アナタの羽ばたきが世界を救う。

屋烏之愛 /探してた愛は

3時限目と4時限目の間の休み時間
次の授業が終われば、今日は午前中で帰れると誰か男子の声が聞こえる中、私は教室に戻る
それほど仲良くない子も含めて数人の女子が「大丈夫?」「女を殴るなんて、甲塚最低だよね」と声をかけてくれる
私は、大丈夫だよ、私がいけないからといいながら陽介くんを見る
親を悪く言ったから、陽介くんが怒った
うん、わかってる
陽介くんの机を見る
陽介くんは、席にいるが他の女子に責められてるみたい
陽介くんはウザったそうに「後で謝る」「お前らに関係ないだろ」など言い訳をして机に顔を伏せる
「謝るの、泪の方だよ。わかってる?」
そう言うのは、もちろん夏蓮
「うん、わかってるよ」
「わかってるなら良いけど……陽介……お母さんいないの」
「えっ?」
私は絶句した
陽介くんには……お母さんがいない
「なんで………お母さん……」
「詳しくは、聞いたことない。だた私が出会ったときには、もう居なかったから」
「羨ましかった………のかな」
「それは、わからないよ。私もお母さんいるもの」
また母を思い出す
私を怒鳴り、暴力をふる母

でも
でも
でも

………お母さん………好きだった

これは確かに恋なんかじゃない



この胸の苦しさは……愛

だから喧嘩するし
だから認めてもらいたい

「泪、あなたは甲塚くんを愛してますか?恋してますか?」

菖蒲さんの言葉が、頭の中に響く

菖蒲さんはどういうつもりで言ったのか、本意はわからないけど

やっぱり、陽介くんを、愛したい

「あのね、夏蓮………陽介くんに私の気持ちをちゃんと伝えたい」
私は真っ直ぐ夏蓮の目をみた
「………本気?」
「うん、もうわかったから」
本当の気持ちがわかった、だから私は前に進みたい
嫌われたならそれでいい
ここで、言い訳して、分かったふりして、愛を手離したくない
その思いが夏蓮に届いたようで、夏蓮は深呼吸をして、私を見る
「わかった。引き返さない……私が、告白の場を作る」
「ありがとう、夏蓮」

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