アナタの羽ばたきが世界を救う。

落花流水 /私は負けない

泪の頬の腫れを冷やす為、保健室に連れていく
保険の先生は「頬の腫れよりも、泣き止まない方が問題ね」と泪を3時限目は授業を休ませ寝かしておくと提案したので、私もそれを了解して保健室を出る
「あははは」
想像通りの展開
思わず笑みと声が漏れちゃう
絶対的な勝利、あとはトドメ
陽介は私の物なんだから……ぽっと出の女子に渡さない
それが泪でも……
朝まであんなに好きだったのに……
陽介を奪おうとするから……
泪が悪いんだよ

教室に戻ろうと階段を上がる。あと一歩で登りきる私の視界に女性の脚が映る
「夏蓮、泪を保健室に連れていったんですか?」
私を呼び捨てにするその女性
「そうよ。綾女さんはどうしたの?もう授業始まってるよ」
「少し頭が痛いから私も保健室に行こうと思って」
「そう、一人で行ける?」
「さすがクラス委員ですね、ありがとう、でも大丈夫ですよ」
綾女はショートカットで表情もどこか凛々しい、男女ともに人気がある………それはきっと性的にオープンな性格だから
ある意味憧れであり、ある意味そういう対象として見られているだけ、そういう人気
尊敬とかじゃない
入学してすぐ1年生は始まる高校生活の弁論文を書いて、その中でも優秀と思われる作品を、それぞれクラスで一人選んで全校生徒の前で発表する事があった
担任と副担で話し合った結果、私と綾女さんが選ばれたんだけど
「私のは全校生徒の前で主張するような事でもないので、夏蓮お願いします」
と自ら辞退した
クラスのみんなはそれを知らないし、その弁論会おかげで私はクラス委員に選ばれた
でも心の中では綾女さんに劣等感をずっと感じている
分かりやすく言うと、国数英理社の5教科のテスト結果も私の得意な国数理は私はクラスで一番、不得意な英社でも5番以内には入っている
平均点でクラスのトップなんだけど、3位には綾女さんがいる
体育、家庭科、美術、音楽の9教科の場合
私はトップというわけにはいかない
体育、美術、音楽の身体能力で輝きを見せる人には、私の努力では到底追い付けない
せめて筆記試験だけでも良い点を取って上位にはいるんだけど………綾女さんは、9教科合わせた順位はトップになる
うちの高校では、教科は細分化されていて今言った9教科ってのは、あくまで例えだけど、現に中間試験でトップだった私が、期末で抜かれる
「偶然だよ、今回はたまたま」と綾女さんは言うけど………この子のセンスは凄い
私にはもっていない物を、彼女はいっぱい持っている
本当にクラスで一番優秀なのに、蚊帳の外に居て、上から見下ろして私達を観察して楽しんでる
……馬鹿にしないで

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