アナタの羽ばたきが世界を救う。

幽愁暗恨 /携帯のカメラ画像

さっきの剛志の話
俺達の住んでる街、弓備城(くびき)は結構発展している街なのに、古い習慣や風習が根強く残っている
歴史もあるのに、全国的には有名でないし
変わった街だと思う
千早の前世や輪廻転生の話がもし事実なら、この変わった街に集まった俺達は、やっぱり変わった運命ってのを持ってるんだろうか
俺はポケットの中にある携帯電話を握りしめる
前世や運命があって、宗教の話が事実かどうかわからない
でも世の中には不思議な出来事があるのは、事実なんだ
昨日の心霊特番に出てきた、あの話だって事実かもしれないし、やらせかもしれない

でも事実なら……

「あの聞きたいんですけど」
小声で隣の席に座ってる菖蒲が声をかけてくる
俺の席は廊下側の一番後ろ、そしてその隣が菖蒲だ
「なんだよ、授業中だぞ」
俺も小声で返す
「チョベリバって今は使わないんですか?」
なんだこいつ
「最近は言わねーよ、もう死語に近いんじゃね」
「そうですか、現代国語は難しいですね」
「いやチョベリバは現国じゃねーだろ」
「んーー言葉の進化も、電気製品の進化も早くて、ついていけませんよ」
はぁーと大きな溜め息をつきながら菖蒲は教科書を覗き込む
「あのもう1つ質問いいですか」
「なんだよ」
「崇の携帯は最新機種ですよね、写メールってついてるんですか?」
「えっ?」
「あれってカメラで撮った画像が送れるんですよね」
「あぁ、そうだけど」
「今までどんな写真撮ったんですか、見せてくださいよ」
「大した写真撮ってねーよ」
「隠すとは………まさか自分の卑猥な物を撮って彼女に送りつけてるんじゃ!?」
こいつ何て事を言うんだよ
「彼女いねーし、ってかそんな事しねーよ」
「じゃあ、盗撮ですね!!何人の女子のスカートの中を撮ったんですか!?」
「撮ってねーし」
「じゃあ、見せてください」
「見せるか、ボケ!!」
「まさか私の!?」
「はぁ??」
「声大きいです、先生見てますよ」
ちらりと先生が睨むのが見え、ノートを見ているフリをする
「ちょっとどういう風な画質とか興味あっただけです」
「お前の好きそうなのはねーからな」
今すぐ携帯を見せることが出来ない理由があった

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