アナタの羽ばたきが世界を救う。

悪人正機 /二人とも助けたい

日直の眞藤さんに代わって、チャイムと同時に号令をかける花屋敷さん
僕はすぐに声をかける
「花屋敷さん、あの…」
声をかけると花屋敷さんは僕を見る
あれ?
泣いたの?
目が少し充血して、力がない
眞藤さんと甲塚くんが喧嘩してショックだったんだね
「何?五十嵐くん」
「あの…葉子と菖蒲さんって何か連絡受けたりしてない?」
二人の名前を出すと、花屋敷さんは目をギラつかせる
「先生から早退の連絡は受けてないけど………綾女さんなら保健室に行ったみたい」
「ありがとう」
花屋敷さんはそう言うと「まだ話しかけるの?」って感じの雰囲気で僕を見る
「千早~ちょっと来てー」
と剛志くんが崇くんの席で呼んでいる
「あっありがとう」
僕が離れると、また花屋敷さんは座ったまま遠くを見る


崇くんの席では、剛志くんが午後の予定を考えてテンションが上がっている
「今日はあと一時限で帰れるねー」
でも会話をしてる崇くんは、目線がずっと目蓋の裏側見て、脳裏に視界の映像とは違う何かを想像している事がよくわかる

崇くんの呪術を止めないと、僕しか気づいてないんだから……
「タカくん………あのさ」
「なんだよ」
「いや……あのね……」
「ん?」
言えない
やっぱり言えない
違ったらどうするんだ
友達を疑っているなんて
しかも呪ってるでしょって言うの?
どうすればいいんだろう

崇くんも、甲塚くんも助けたい

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