アナタの羽ばたきが世界を救う。

怪力乱神 /巫女とキツネ

自分のやりたい事、これからの未来
みんなは、きっと自分の手で切り開くものだと思い、日々を過ごしていると思う
自覚はなくても、学校の勉強もそう、部活もそう、遊びだって、テレビゲームだって、誰かを好きになる事だって、失恋する事だって、結局は自分の意思で選択しての行動

例えどんな事だって、運命ではない
自分が選んだ結果の未来

その意思とは関係なく訪れる出来事
それが運命

不幸な事だけど、先天的の病気や事故や震災で亡くなる事は運命なのかもしれない
選択してそうなったわけじゃないのだから

例えば豊臣秀吉、天下を獲った戦国武将として有名

農民の生まれで、武士になり、天下人になる事で有名な秀吉
生まれは運命なのかもしれない
生まれた後の事は、自分の努力だ

あまり知られていない事だけど、秀吉は先天的の多指症で、右手の指が6本あったと言われいる
先天的な多指症をもバネにしていたとしたら、本当に運命を克服したとも言えるんじゃないか


タバコ吸って、癌になって苦しんでも、それは自分が選んだ結果の未来なのだから、運命だとか、病気を悲観してるのは、私には意味がわからない


と、昨日の夜に見たドキュメンタリーを思い出しながら、私は朝から燃え盛っている太陽の元で神社の清掃をしている
この神社は双弓神社、私の家だ

運命とは、自分の意思とは関係なくやってくる

逃れたくても、絶対に逃れる事は出来ない

私はその事を知っている

「葉子!!葉子ってば!!!!」
運命とは自分の意思とは関係なく
「葉子ってば!!!」
運命とは
「葉子!!!!!」

「朝からうるさい!!!!!!」
誰もいない境内で、たまらず叫ぶ
スズメや鳩がビックリして飛んでいってしまうけど、私の名前を何度も呼ぶ声の主は悲しそうな目で私を見ている
「そんなに怒らなくっても」
境内には誰もいない
居るのは、このキツネだけだ
「怒ってない、静かにして欲しかっただけ」
「本当?」
「本当」
人の言葉を話すこのキツネは、尾が4本のいわゆる妖狐だ
「で、何?」
「……何か思い悩んでいるみたいだったから、今日の儀式の事かなって」
「まぁ儀式の事で悩んでいるわけじゃないけどさ、やっぱりなんで私なんだろって思いはあるよ」
このキツネの前で嘘は通じない、とんでもない神通力を持ってて、神格化、つまり神様として崇められている存在
そうこの神社の神様なんだ
元々は稲荷明神を祀っていたこの神社は、いつの頃からか、このキツネを神様として祀っている
「あの弓は、普通の人が使えばただの弓。でも僕が力を与えた人間が使えば、唯一あの妖魔を封印出来る弓になるんだよ」
「その説明は何回も聞いた…だからなんで、それが私なんだろうって話よ」
「……運命かな」
「はぁ、それが嫌だって言ってるのよテンコ」

運命とは自分の意思とは関係なく訪れる出来事

私は、この神格化した御先稲荷(オサキトウガ)テンコと共に、兜塚公園に封印された九尾のキツネの復活を阻止する運命付けられた
運命付けられてしまった女子高生 尾崎葉子だ

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