龍のナミダ Ⅰ 【完】

新しい生活 /スポーツ大会

※※ 紗羅Side ※※


「サラ!次はうちらの番だよ!」


晴香に促されて立ち上がる。


今日は、新入生歓迎会を兼ねたスポーツ大会。


男子はサッカー、バスケ、バレー

女子はドッヂボール、バスケ、バレー


クラスでそれぞれ3チームに分かれ、公正なくじ引きにより3学年混合のトーナメント制で戦う。



球技は苦手な紗羅。

晴香と無難なバレーを選んだ。



元バレー部、愛ちゃんの活躍で難なく次の試合へと駒を進めた1-A。


全然嬉しくないけど。


『あー疲れた…』


そう言って体育館の床にペタリと座り込んだ時だった。




体育館の中が、響(どよめ)いた。



もう慣れた筈なのに目で追ってしまう。




――彼等を。


視線の先に映るのは


ダルそうに先頭を歩く、王龍。


スラリと高い背。


アッシュグレーのウルフカット。


黒い瞳のタレ目。右目の近くには泣き黒子。


それがめっちゃエロイ。



片方のズボンの裾を膝まで捲っていて、学校の指定ジャージなのにオシャレに見える。


「ジャージでもカッコイイー!!」


そんな声が聞こえてくる。


隼人のすぐ後ろを頭をボリボリ掻きながら歩いているのは亮介。


その後に続くのは綺羅と俊哉。

俊哉は、何やらしきりに綺羅に話し掛けている様だ。


俊哉はちゃんとハーフパンツもあるのに、ジャージを膝丈て切って履いている。


「私も切ろうかなー!」


「やだー!俊哉くんとお揃いっ!!」


一方ではそんな声も。



飛鳥は「眼鏡危ないし、実行委員だから参加しないんだ」って言ってた。



…アイツ、ずるい。







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