龍のナミダ Ⅲ 【完】


「ねぇ、隼人くん下で踊らない?」

「あらダメよ?私と2人で抜けるんだから…」


擦り寄る女。

過度なボディータッチ。

耳元で囁く声。


けれど隼人は、まるで自分以外の者が存在していないかの様に無反応で無表情のまま。



いつもなら…

“ウゼぇ”とか“消えろ”とか言って

誰も寄せ付けないのに。

 
最近はろくに溜り場にも来ずに此処に居る事が多くなった。


浴びる様に酒を飲み

消したと思えば

またすぐに煙草に火をつける。


“自暴自棄”

そんな言葉がピッタリ当て嵌まるぐらいの荒れっぷりだ。







0
  • しおりをはさむ
  • 33
  • 54
/ 309ページ
このページを編集する