龍のナミダ Ⅲ 【完】

囚われた者達 /記憶

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『ハァ…』


もう何度目の溜息を付いただろう。

チラリと何か言いたそうに私を見る陸。

でもまた参考書に目を落とす。

陸は絶賛受検勉強中だ。



『ハァァ…』

「………」

來はガサガサとコンビニの袋からお菓子を取り出し、
私を睨み付けながら、無言のまま口に放り込んだ。



『ハァ…』


バンッ!!


「いい加減にしろ!うぜぇぇぇ!!」


両手で机を叩き、勢い良く立ち上がったのは後方部隊長の來。

必要な時以外、來は敬語を使わない。


床にお菓子が散らばると、彼は小さく舌打ちをした。



『來ちゃ〜ん…』


助けて…と視線を送るも


「なにっ!恋愛相談なら受け付けねぇぞ!」


あっさり却下。


まだ何も言ってないのに。


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