Rhapsody in Love ~幸せの在処~

第2章 幸せの在処 /30 二人きりの部屋

 みのりのその後の経過は順調で、予定通り日曜日の午前中に退院することになった。
 いつも遼太郎の日曜日は、遼太郎はラグビースクールのコーチへ行っているのだが、この日ばかりは休んでみのりを迎えに行った。


「私、一人で退院できたから、ラグビーの練習に行ってもよかったのに……。」


「コーチは他にもいるから、大丈夫なんです。」


 と言いながら、遼太郎はアパートの鍵を開けてみのりを中へと迎え入れると、ホッと息をついた。

 今はラグビーのことよりも、みのりのことの方が大事だった。きちんと迎えに行ったのは、こうやって閉じ込めておかないと、みのりが何も告げずに一人で帰ってしまうのではないかと、気が気ではなかったからだ。


「本当は、明日から仕事だったんだけど、この際金曜日までお休み取ったから、今度の土曜日に抜糸してもらってから帰ることにする。」


 とりあえず、部屋の真ん中にあるラグの上に座りながら、みのりがそう言ったのを聞いて、遼太郎は安心した。
 少なくとも土曜日までは、みのりはここに居てくれる。今は何よりも、自分の目でみのりの安全が確かめられないのが、遼太郎は怖かった。


「この前来た時には、すぐに帰らなくちゃいけなかったけど、今度は遼ちゃんがどんな暮らしをしてるのか確かめられるね。」


「……た、確かめるんですか……?」



0
  • しおりをはさむ
  • 3265
  • 5125
/ 657ページ
このページを編集する