鈍色の空【完】

epilogue






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カーテンの隙間から射し込む一筋の光。


華奢なのにそれすらも眩しくて、つい先ほど開けたばかりの目を細めた。




きっと今日も、空は快晴なのだろう。



背後から絡みついた腕の温もりを感じながら、自然と頬が緩んだ。


そうしてその腕を極力動かさないように、そうっと自分の体を反転させた。



今もまだ信じられないけれど。


久し振りに見る希和の寝顔が、昨日のことが夢ではなかったことを証明してくれた。



あまりの嬉しさに、改めて間近で希和をじっと観察する。



シミひとつない素肌に、真っ直ぐ通った鼻筋。




「・・・・・睫毛まで長いし」




女の私よりも長くて羨ましい。



こんな至近距離で見つめても欠点がまったく見当たらないほど、本当に綺麗な顔をしている。



こんなにも美しい人が、こんな平凡な私なんかを好きになってくれたなんて。


しかも、結婚までするんだ。




「・・・・・世の中何が起きるかわからない」



見つめているだけでは物足りなくなった私は、希和の顔に手を伸ばした。



頰に触れようとした直前、なんとなく視線が落ちた唇に、震える指先をそっと押し当てた。


柔らかなその感触に、昨夜何度も繰り返された情事が思い返された。


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