Honey, so sweet!!①【完結】

2016年、秋。過去番外編、追加始めました。 /★Love so sweet!!番外編「こんな僕に君がした」

『ご迷惑かけてすいませんでした』



完全に悪酔いした取引先のオヤジが、接待していた僕たちが止めるのも聞かず、「ピアノバー・ガンダーラ」というこぢんまりとしたバーに勝手に乱入しやがった。

しかもそこのピアニストの女の子に散々からんで迷惑をかけた。


僕はピアノの横でたちすくみ、酔っぱらいのご帰宅に胸を撫で下ろしている様子の彼女に歩み寄る。


急に話しかけられて、彼女はビックリした様子でガバッと顔をあげた。



『…あ、いえ』


丸い瞳をぱちくりさせながら僕を見上げて、ぷるぷるぷるっと首を横に振る姿が小動物っぽくてカワイイ。


『…あ、大丈夫です。
あの、楽しんでいただけたなら……』



ぎこちなく、うつ向きがちに笑うピアニストさん。

鎖骨まわりがくるりとくりぬかれたタイプの、ハイウエストで絞られた膝下丈のふわっとした紺色のワンピースが、白くてつるっとした彼女の肌を包み込んでいた。



この子、触り心地良さそう。



そんなことを思いながら、上司が会計を済ませる間、律儀な好青年のフリしてこっそりと頭を下げ続ける僕。



『あああ、いや、あやまらないでください…あの…』


低姿勢なオトコにうろたえる彼女。


おろおろと戸惑う彼女の姿に…
ふつふつと沸き上がる、不思議な感情…




なんだろう。
なんていうか…。


エサあげたい…。



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