Honey, so sweet!!①【完結】

2016年、秋。過去番外編、追加始めました。 /★Love so sweet!!番外編「そしてそれは日常となる」


「寺田さんお待たせしました。'08年度のテナント別売上帳票、倉庫から持ってきました」




おどおどと響く、彼女の声。



「ん、ありがとう、なつめちゃん」



座ったままクルリと椅子を回し、僕のデスク横で緊張感たっぷりにたたずむ彼女に、真っ直ぐに向き合う。

視線がかち合った瞬間にビクリと肩を震わせる彼女。

僕はにこりと微笑み、差し出されたファイルに手を伸ばす。



つい先日。
なんとなく気になって、彼女にパンツの色を尋ねて以来、僕はあからさまに警戒されるようになった。

話しかけても、挨拶をしても、反応は全く同じ。

ボワッと頬を真っ赤にして険しく顔をひきつらせながら、ぷいと目をそらしてそそくさと僕の前から去っていく。


やっと、スタートラインに立てた。
そう思っていたのに。

これはいったい、どうしたものか。

彼女が喜ぶエサがあるなら、誰か教えてほしい…

僕は真剣に悩んでいた。


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