Honey, so sweet!!①【完結】

2016年、秋。過去番外編、追加始めました。 /★Love so sweet!!番外編「その男、R指定」

キスをせまると、彼女は必ずと言っていいほど、「待って」と言う。



「待たないって、わかってるくせに…」



そう言って口の端を持ち上げニヤリと笑うと、彼女がサッと頬をほてらせ、瞳を泳がせる。


少々強引に口付けし、身体を引き寄せると、彼女は、まるで仔猫のように、細く短く甘い悲鳴をあげた。

強ばる背中をそっと手のひらで撫でると、彼女は「いやいや」と首を振る。



「いやって言うわりには、かわいい声出すんだね?

まほちゃん?」




少々意地悪な顔つきで彼女を覗き込むと…
いまにも泣きそうな瞳が、うるうると僕を見上げる。


困り果てたその表情に、胸がぎゅっとしめつけられて…
溢れ出す邪な気持ちと君への愛しさがとまらない。



「素直に力抜けば、もっと気持ちいいのに…」



と、言ったそばから、彼女が勢いよく僕の胸に両腕を突っ張り、声を裏返しながらワーワーとなにやら叫びだす。



彼女の、色付いた唇や、耳たぶや、ぷっくりとした頬、そして細い首筋や、案外深い鎖骨のライン…

そんなところばかりがやけに艶かしく、瞳に映り、僕の気持ちを昂らせる。



彼女の叫びもそこそこに。
再度、無理矢理抱き締めて身体を寄せた、その時…


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