シンデレラ・スキャンダル 【完】

思い出が溢れ出すとき



歌が終わったのに、まだ胸の高鳴りがおさまらない。


龍介さんの歌声はひどく耳に残るらしい。



キッチンに向かい、お酒と氷を取り出して、背の低いグラスに注ぐ。


それを少しずつゆっくりと口に含めば、喉の奥が熱くなっていく。


グラスの中の琥珀色がキャンドルの灯りに照らされて、小さく揺らめいた。



その先のリビングでは龍介さんが再びピアノに向かっている。

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