シークレット ブレス 【完】

第5幕 /嫉妬?




いよいよコンクール当日。


控え室は、選抜メンバー55人でごった返していた。



中学の時は1年生全員がコンクールには出られなかったから、これが私にとって、初めてのコンクールの舞台。


私はあと2回あるけれど、伊吹先輩は今年が最後のコンクールだ。


この地区大会で終わらせたくない。


県大会への切符を手に入れて、さらに全員の夢である全国大会に行きたい。


伊吹先輩と、一緒に。


強い思いを胸に、控室で楽器の最終チェックをした。



リハーサルを終え、演奏順番が来るのを待っているみんなの、緊張と高揚が入り混じった表情を見渡す。


驚くことに、あんなに色とりどりだった髪の色が、みんな黒くなってる。


多分スプレーだと思うけれど。


いつもは制服のネクタイなんて締めてないし、締めててもだらーんとさせてるのに。


今日はみんな、シャツのボタンもネクタイもきっちり。


ここぞという時はちゃんとできるって、素晴らしいと思う。


黒羽根高校吹奏楽部を誇りに感じた。




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