シークレット ブレス 【完】

第2幕 /楽器決定


数日後、ついに楽器の決定日がやってきた。


私は軽い足取りで駅へ急ぐ。


「さくら、おはよー」

「おはよ~! さっこ、加代ちゃん」


いつになくご機嫌な私は、改札前で待っていた二人に、大事に抱えてきた秘密兵器を見せつけた!


「じゃ~ん!」


「うっそ! なにそれ!!」


「それって、もしかして……」


目を丸くしてる二人に、私はドヤ顔で言い放つ。


「フルート買っちゃった~~~!」

「「ええええええ~~~!?」」



希望者が多いフルートは、確実にじゃんけんになる。


またじゃんけんに負けて違う楽器へ……なんて、そんな中学の時の二の舞は絶対に嫌だ!


だから。


人生初の土下座をして、親に買ってもらっちゃったんだ!



もちろん、今まで貯めた貯金も全て献上した。



泉高校に落ちてから元気がなかった私に、ようやく没頭できることが見つかったことが嬉しかったようで、両親は喜んで買ってくれた。





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