一人静【完】

笑顔






「ひーなたちゃん」


「うるさい」


「ねえねえ」


「黙って」



相沢日向(あいざわひなた)、高校二年生。
ムシムシとして若干汗ばむ季節、ただでさえ憂鬱な季節。


そんな最近、しつこい人がいます。



「一緒帰ろうよー」


「嫌だ」



いくら拒否っても。



「どっか寄る?」


「きもい」



どんだけ拒否っても。


クラスが違うのに
毎日毎日私のクラスへ足を運び



「ひなたちゃん好きー」


「うざい」


「えーひどーい」



何だか訳の分からない言葉を吐いてクスクスと笑ううざったい男、八木湊(やぎみなと)


二年生に上がってすぐ、委員会が同じらしく
目を付けられてからずっとこんな感じ。




席に座る私の目の前でクスクスと肩を震わせ面白そうに笑う彼はいわゆるイケメン。


暗いブラウンにいい感じにセットされたふわふわな髪
目鼻立ちはスッとしていて、肌がすべすべで色白でピンクの薄い唇。


甘いマスクを被っていて
チャラそうな見た目





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