Wedding March!【完】

第2章 /会いたい気持ち

ここのところ、悠介さんとのことを真剣に考えているアタシ。
考えすぎて脳ミソが溶けてしまいそう。

大学敷地内には、アタシの秘密スポットがある。
講堂脇にある小さな祠。
入職して間もないころに、偶然見つけて以来、そこがアタシの秘密スポット。

敷地を囲う壁と講堂との間にある祠は、誰も来ることがなく、人目にも触れない場所。

アタシは、落ち込んだり、悩んだりするとここへ来る。

今日はコンビニで買ったおにぎりを持って、昼休みに行った。
秋の涼しい風が時折吹き、遠くに聞こえる学生たちの話声。

毎晩来るメールを見る度に、なんだか申し訳ない気分になる。
けれど、このまま『清楚バージョン絵梨子』を演じたままでは、もっと申し訳ない。
これじゃぁ、騙しているみたいだ。
というか、今まで明らかに騙していた。

やっぱり、今度悠介さんに会ったら、アタシが清楚でも何でもないことを話した方がいいだろうか?

もしも、それで怒られたら?
清楚じゃないなら、付き合えないって言われたら?

さすがに、それはダメージだ。
アタシが悪いんだけど、落ち込むと思う。
それに、アタシの幸せ結婚計画がまたしても遠のいてしまう。

おにぎりをかじりながら、ごちゃごちゃと考えていると、彰良のことを思い出した。

大学が始まってから、4年なのに毎日大学に居る。
アタシのランチがカフェテリアなことを知っている彰良は、お昼になると必ず現れて、一緒にランチをする。

今日は、ここに来てしまったから、アタシが居ないことを変だと思ってるかもしれない。

別に約束してるわけじゃないから、すっぽかしたとかってことじゃないけど、なぜか気になる。

次に会ったら『どこに居たのっ?』とか言って騒ぎそう。
そんな彰良の様子を想像してクスリと笑った。

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