Wedding March!【完】

第2章 /別れ

悠介さんに正直な気持ちを話そうと決めてから数日後。

<仕事片付いた。明日の夕方空いてる?>

お誘いのメールが来た。
このメールが来るまでの間、毎日送られてくる『おやすみメール』に返信しながらも、後ろめたい気持ちでいっぱいだった。

けれども、こんな大事なことメールでする話じゃないし、会えるようになるまで待っていた。

自分で撒いた種とはいえ、正直に話さなくちゃいけないと思うと、憂鬱になる。
あの優しい悠介さんが激怒するとは思えないけど、落胆されたりショックを受けられたりする方が嫌だな、と思う。

そんなことばかり考えていると、自然と溜息ばかりが出る。
溜息を吐くと、幸福が逃げるとかって話を聞いたことがある。
それが本当だとすると、ここ数日だけでアタシの幸せ指数は相当下がっていると思う。

「ハァ・・・」

「絵梨子さん、最近溜息多いね。」

昼休み、いつものカフェテラスで彰良とランチを食べている。
どうやらアタシは、人と一緒に居ても溜息ばかり吐いているらしい。

「そう?」

「うん。CO2が排出されまくってるよ。」

そうか。
溜息は地球温暖化にも影響するのか。

今日はいよいよ悠介さんと会う日。
運命の日を迎えて、溜息も更に増える。

「酸素を吸うのを少し我慢すれば、帳尻合うかな?」

憂鬱になりすぎてバカな考えまで出てくる始末。

「そ、そういう問題なの?」

さすがの彰良も、アタシのバカな発言に困惑気味。

「彰良、アンタなんか面白いこといいなさいよ。」

「えっ!?」

「これ以上アタシがCO2を排出しないで済むように、なんか面白いこと言って。」

「き、急に言われても・・・」

「ほら、早く言わないと、どんどん地球温暖化に影響が出てくるわよ。未来の地球を守るためになんか言わないとっ!」

アタシの無茶振りに本気で考えている彰良。
完全な八つ当たりである。

「ほらほらっ!」

調子に乗って更に煽るアタシ。

「えーっと、えーっと・・・ふ・・・

フトンがふっとんだっ!!」


「・・・・」

「・・・・」

「・・・・はぃ?」

「ダ、ダメっ!?じゃぁ、じゃぁね、下手なシャレはやめなしゃれっ!」

「・・・・」

「あとはぁ~・・・電話に出んわっ!」

「プッ・・・」

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