Wedding March!【完】

第3章 /新しい関係

彰良とハイキングをした翌日。
悶々としていたのが吹っ切れたのは良かったけど、朝起きたら全身筋肉痛になっていた。

動くたびに体のあちこちに痛みが走る始末。
もうちょっと日ごろから運動しよう、と思ったのは言うまでもない。

「絵梨子さーん!」

昼休みにカフェテラスに向かう途中、彰良が後ろから走ってきた。

「彰良は走れるのね・・・」

走れるってことは、筋肉痛じゃないってことだ。
これは3つの歳の差のせいか、はたまた、日ごろの運動量のせいか。
できれば後者であって欲しいと思う。

「へ?」

「いえ、なんでも。」

なんか悔しいから、筋肉痛なことは秘密にしておこう。

当たり前のように一緒にカフェテリアに向かって歩く。

「今日の日替わりサンドなにかなぁ?」

うれしそうに歩く彰良は、毎日大学になにをしに来ているんだろうか?

「ねぇ、彰良って毎日なにしに来てんの?」

「学生が、学業以外になにしに大学来るの?」

「学業って、4年でしょ?そんなに単位足りないの?」

ふつう、4年の後期といったら、ほぼ単位は取り終えてないとおかしくない?

「俺の単位数は、絵梨子さんが一番よくわかってるんじゃないの?」

「いくらなんでも、勝手に人のデータは見ないわよ。」

見ることはできても、勝手に見たら個人情報を無断で見たことになってしまうじゃないの。

「あれ?そうなの?見てもいいのに。」

「んなわけないでしょ。」

今日も軽口を叩きながら一緒に居る。
なにも気負わない楽な時間だと思う。

でもやっぱり、名前が付けられないアタシと彰良の関係。
友達っていうのとは、なんか違う。

カフェテラスで彰良と一緒にランチを食べていると、前に会ったことのある彰良の友達が入ってきた。

「彰良~。一緒に座ってもいい?」

満席の店内。
相席した方が、早く座れる。

「絵梨子さん、いい?」

「いいよ。」

確か、前田くんと渡辺くん。

「すみません、黛さん。」

彰良と違ってアタシに丁寧に対応する2人は、正しい学生だと思う。

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