Wedding March!【完】

第3章 /エピローグ

3月初旬。
今日、彰良は大学を無事卒業した。

卒業式の日の夜。
彰良の家にいたアタシは、突然改まってソファに座らされた。

「なに?」

「あのね、絵梨子さん。」

「うん。」

「俺と・・・結婚してくださいっ!」

「はぃ?」

今日、やっと大学を卒業したばかりの人間が、なにを言い出すんだかって感じだ。

「すぐには無理だけど、あと2年待ってて。だから、その予約。」

「2年か・・・長いわね。アタシ27になっちゃうね。」

「ダ、ダメ・・・?」

情けない顔をしてアタシを見る。

「うーん・・・どうだろう?2年も待てるかなぁ?周りはみんな結婚して行くしなぁ。来週にはサクラも結婚しちゃうし。」

「ダメなのっ!?俺、絵梨子さんのこと2年待ったよ?」

「アタシ、別に待っててって言ってない。」

「そ、そうだけどっ・・・」

やたらと焦る彰良に、クスリと笑った。

「2年後にアタシが1人だったら、いいよ。」

「それは、喜んでいいことなの・・・?」

眉間に皺を寄せて考えている。

「いいんじゃない?2年間、彰良がアタシを逃がさなきゃいいだけの話だし。」

「逃がさないっ!絶対、逃がしませんっ!」

彰良はたぶん、アタシが結婚にこだわっていたことを気にしている。

絶対に縮まることのないアタシたちの3年分の歳の差を、実は一番気にしているのは彰良だと思う。

まさか、今日プロポーズめいたことを言い出すとは思いもしなかったけど、うれしかった。

でも、これから社会に出て行こうとする彰良を縛るのは嫌だから、わざと素直には喜ばない。

ただ、ゆっくりと一緒に過ごすことを楽しんでいればいいと思う。

「彰良がちゃんとアタシにごはん食べさせてくれてれば、たぶん大丈夫だよ。」

ニッコリ笑ったアタシに、彰良も笑顔になる。

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