WORLD Ⅳ 【完】

第2章 /原本

翡麗はふわりと後ろから愛香を抱き締めた。

その腕に手を当て目を瞑り頬を寄せる愛香。







突然何が起きたか分からない翡禅は、翡麗の行動に驚くばかり。

《あの》翡麗が誰かを抱き締め…こんなにも優しい顔で微笑むなんて…

それより…何なんだこの娘の豹変ぶりは…

一体何があった?

この《一瞬》の間に…?




目を開いた愛香が翡禅を目で捉え

「本当の事を教えてくださったのは…奥様…麗子さんです」

「は?」

ニッコリ微笑む私に、翡禅はますます唖然とする。




「やっと…分かったから。私って本当にバカだから」

そう言って私は振り返り翡麗の首に手を回し抱きつく。



「ごめんなさい。遅くなって…
あ、違うわ。思ったより早かった…ですよね?」



「いや…遅い」



「やっぱり…?」





さっぱり分からない会話をする二人。

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