WORLD Ⅳ 【完】

第2章 /互助


朝から真夏の太陽が照りつける中、掃除をするのに窓を開け放ち、引っ越しの作業を始めた。





引っ越しの荷物はそんなに多くなかったから、半日で済んだ。

家具とかは晃と真が手伝いに来てくれたので、運び出すのにものすごく助かった。家具なんかもまだまだ綺麗だったから、引っ越し業者のやってるリサイクルに引き取ってもらったし。1年以上使った愛着の有る子達。
誰かに使って貰えるなら嬉しい。

家の家電と取り替えた物もある。家に有るのは1年近く使っていなかった物だし…

空っぽになったマンションの部屋は思ったよりも殺風景で、ここに来てから色んな歯車が回り出したことを思い出した。


晃と真との出会いも…必然だったのだろう。


「もう…一緒には登校出来ないね」

「あぁ?何言ってんの。俺ら夏休みの間に16になんだよ?即バイクの免許取って、新学期からは毎朝愛香んちに迎えに行ってやる」


「本当に?」

「あぁ。だから絶対に1人で学校へ行こうなんてするなよ」

「ありがとう」

晃と真は2人顔を見合わせて笑っていた。

「私も武術習おうかな」

ボソッと言った言葉に食いついたのは晃。


「絶対にやめとけ!人間にはなぁ向き、不向きってのがあんだよ」

「ちょっと、それどういう意味?私運動神経悪くないわよ?」

「いや…そう言う意味じゃなくて…まぁ、やめとけよ。な?」


「しないわよ、今からやったって、役に立つ頃にはお婆ちゃんになってるわ」

そう言って、開け放っていた窓を閉める。

「鍵を管理人さんに預けたら…おしまい」

「まだ、あっちの家の片付けがあんだろ?」

「ん…でも大きな家具はないし。後はゆっくりやるから大丈夫」



「愛香、結局今日はどこで寝んだよ」

「ん…実家かな。何日か前からベットは使えるようにしてあるの。それに家の中の掃除もしてあるし」

「ならいいや。なぁ、昼飯兄貴のとこで食おうぜ」

「あ!行きたい!」


ずっとお世話になってきた忍さんにも挨拶しとかなくては。

私達は管理人さんに鍵を返して挨拶をしてマンションを出た。



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