騎士~KNIGHT~ [完] 

漸く体を離し…

蘭が

「悪かったな」

と呟くように言った。

「え?」

「まさかあそこに居るとは思って無かった」

「…やっぱり知らずに来たんだ」

あの時入ってきた蘭の顔は確かに驚いていた。

「あぁ。今日は柊と待ち合わせていて」

「うん。柊が言ってた。会うって」

「そうか…お前に会わない方がいいかと思って家を避けたんだが…避けた先に居たとは…」

「柊に聞かなかったの?バイト始めたって」

「聞いた」

そう言うと蘭の目が少し細められ

「何でバイトなんかしてるんだ?」

と低い声が出てくる。

「柊は大反対だったのよ。蘭に怒られるって」

「なら…」

「それを押しきったのは私」

「…」




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