騎士~KNIGHT~ [完] 

第1章 /4話

蘭の家は私の住んでいたところとは全く別の所にあり、都会の真ん中のマンションの一室だった。

と、言ってもとても一般の人が住むような所ではなく、かなりの高級マンションの部類に入ると思う。





部屋は3LDK。

玄関を入って直ぐにホールの様な廊下。

いや、ホールなのかもしれない。

突き当たりの正面がLDKで、

そのLDKの右側の手前から隣が私の部屋。

その隣が蘭の仕事部屋。

左の手前から浴室、トイレ、蘭の部屋となっていた。





どうも、私と暮らすことになって蘭はこのマンションに引っ越したらしい。

だから買い物に行くのに店を尋ねた時

「ここらの事は俺も知らない」

と言い、出掛けるときには一緒に着いてきてくれた。

街中と言うこともあり、店には全く困らなかった。

24時間開いてる店ばかりだし。





ただ、夜の都会の街は何処も同じで女の子にとっては安全な所とは言えなかった。

何度かナンパ男に腕を捕まれ怖い目に遭った。

蘭とは出掛けても一緒にくっついて歩くわけではない。

少し前を歩く蘭の後ろを着いていく様な形になり、どうしても一人で歩いているように見えるらしい。

そんなときは

「蘭!」

呼び掛けると振り返りじっと男たちを睨み付けるという威嚇の仕方で男たちを撃退してくれた。

どうしてこれだけで男たちが離れていくのかは分からないけど、私にはそれだけで十分だった。

欲を言えば、呼ばなくても多少は気にかけてくれてても良いのに…

とは思う。




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